君が笑顔になれますように
「桜に、そう言われたら…俺…断れないじゃん。」



えっ…?


顔を上げた瞬間、准がいつもみたいに自然に私の手に自分の手を滑り込ませて握りしめてくれた。



「早く行かないと動物園が閉園しちゃうもんな。」



少し足早に歩き始めた。



優しい…。



こんな私に不満も何も言わずにリードして歩いてくれる准。



隣に居られる私は幸せ者だ…。



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