君が笑顔になれますように

「桜ちゃん…!?」


私を呼ぶ可奈さんの声に振り向くことなく、階段を降りた私は、保健室に向かった。



体調が悪いって適当に嘘の理由をついて、ベッドで声を出さないように泣いた。


泣いたってしょうがないじゃん…。



准のことは大好き。



だけど…私が傍に居ても准の力になってあげられない。



その事実は変わらないんだから。



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