君が笑顔になれますように

振り向くと、准が私の手を掴んでいた。



どうして…?


理由の分からない私は目を泳がせる。



「桜……、今週末に話したいことがあるんだ…。何か用事とかある…?」



准も私と目を合わそうとせずに、伏し目がちに話す。


「用事はないから、大丈夫…。」



「そっか…。日曜日の午後に、公園で待ってる。」



准は、それだけ言うと、私の手を離して教室へ戻って行った。



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