君が笑顔になれますように
「桜の笑顔を傍で見ていると、穏やかな気持ちになれて、心が温かさで包まれる感じがした。居心地が良くて、俺の冷えきった心の奥底まで光が差し込んだように思えたんだ…。」




准は夕焼けに染まる空を見上げた。



「でも……、俺は笑顔になれなくて……。桜が傍で笑顔で接してくれているのに……俺は……」



「准を笑顔に出来る人は私じゃなかったんだよ…。」


私は准に笑顔を作って言った。



私じゃダメなんだよ…。



もっと准には、私なんかとは比べものにならないくらい、ふさわしい人がいる…。



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