君が笑顔になれますように
「桜…」



准は私を自分の方に向かせると、涙を親指で拭ってくれた。



「もう泣くなよ…。桜には笑顔が一番似合ってるんだから…。」



涙で濡れた頬に手をあてると、准は私の唇に優しくキスをした。




准とキスするの初めてだね…。



涙と、寒い秋の空気で冷たくなった唇を温めてくれるキス…。



いつまでも、こうしていたいな……。



< 217 / 253 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop