君が笑顔になれますように
“ギュッ…”



昇降口から外に出ると、准は私の手を優しく握る。



最近は、こんな感じで言葉で聞いたりせずに自然に手を握ってくれるんだ…。



最初は、びっくりしすぎて、鳥肌が立ったくらい。



今は、鳥肌…まではいかないけれど、握られた瞬間は心臓がドクン…と大きな音をして飛び跳ねる。



そして、顔が熱くなるんだ…。



「桜、顔が赤いよ。」



「そっ…そう?気のせいじゃない?」



准に指摘されて私は無理に誤魔化す。



今のやりとり……実はここのところ、私と准の定番になってる会話なんだよね。


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