きみとベッドで【完結】
俺は今日、休日出勤で学校で仕事をしていた。
教師というものは、自分が生徒でいた時はまるで想像できなかったほど、
やることが際限なくある忙しい職だ。
職員室に缶詰になって仕事をし、
休憩で喫煙室で煙草を吸っていたら、
ノックがあって、浅倉が入ってきたんだ。
「よかった。先生はいる気がしたんですよね」
愛好会の活動は予定になかった。
夜コンサートに行くだけのはずなのに。
「なんだ? 忘れ物でもしたか?」
「いーえ。先生に祝ってもらおうと思って。誕生日。コンサートに来てくれないって言うから、いま来ました」
にこにこしながら、俺の横に座った浅倉。
俺の決心を、浅倉は無邪気に崩そうとする。
シキとは違う方法で、俺を惑わす。