きみとベッドで【完結】
「俺のあげた花束。ちゃんと飾った?」
「ああ。すぐ捨てたよ」
「えぇ? ひどいなぁ。花に罪はないでしょうが」
「あたしがじゃなくて、先生が」
幹生は納得したようにうなずきながら、
2階の部屋のカギをあける。
「なるほどね。あの時すごい睨んでたもんなぁ、アンドレ」
「そうなの?」
「そりゃそうでしょう」
あの七夕の翌朝、
ゴミ箱に堂々と捨てられていた花束を見て、あたしは少しびっくりした。
先生がそこまでするとは思ってなかったから。
でも
ばかばかしいことに、うれしかった。
だからお礼に、あたしも同じようなことをしてあげた。
先生は、よろこんだかな。
それとも怒ったかな。
なにも言ってこないから、わからないけど。
半分半分てところかもね。