きみとベッドで【完結】

◇名残夢‥‥side SIKI

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せめて私服で来るべきだった。


ここまでこの制服が目立つなんて。



あたしにしてみれば、気取った嫌味ったらしい金の象徴にしか見えないのに。



まあ、あたしが目立っているのは制服のせいだけじゃないのだけれど。



「名取(なとり)さんて、本当に浅倉さんそっくり~」


「親戚って、いとことか?」


「いとこってゆーかもう双子だよな」


「いとこでもこんなに似ることってあるんだねー」



長いHRが終わると、あたしはクラスメイトたちに囲まれた。


聞かれることはわかりきっていたから気にしない。


いつの間にかいとこってことにされてるけど、それはそれで都合がいい。



それにしても、



浅倉姫衣は本当に有名人らしい。

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