きみとベッドで【完結】

けれど俺のことを、強い目で見てくるようになった。


まるで俺を、責めるかのように。



それは俺が勝手に責められていると感じているだけなのだが、


そこが問題だ。



責められていると感じるということは、


俺が浅倉に対し罪悪感をいまだ持っているということで。



「あー……くそ」



頭をがしがしとかいて立ち上がる。


眼下では浅倉が友人たちと一緒に、軽やかな足取りで校舎に入っていった。



煙草を吸って少し落ち着こう。



そう思った時、



正門をくぐり歩いてくる、真っ黒な生徒が目に映った。




シキこと、名取織羽。




浅倉姫衣にそっくりな顔の転校生で、


俺の想い人。



たぶん


きっと


おそらく、



現在進行形。

< 189 / 339 >

この作品をシェア

pagetop