きみとベッドで【完結】

本当に彼女の考えが、目的がわからなかった。


なにもかも、シキの行動が1つの線として繋がらない。


ただ俺をてのひらの上で転がして遊んでいるだけ?



だとしても大がかりすぎた。



「シキ。どうしてなんだ? どうしておまえは俺の前からいなくなって、また再び現れたんだ?」


『……その答えを聞いても、先生が困るだけだよ』


「教えてくれ」



シキはまたしばらく黙ったあと、小さくため息をついた。




『……先生が、本気で愛してくれたからだよ』




俺は自分の耳を疑った。



彼女の言葉の意味が、言葉の裏にある真意が理解できなくて。



俺が、シキに本気になったせい?

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