きみとベッドで【完結】


「そうした異常な性癖を妻に知られ、離婚をしかけたことがあり、
娘の名取織羽の全寮制学校の入学にも、そうした事情が絡んでいる」



国語の授業で朗読をするように話し、



幹生は手帳をぱたんと閉じた。



「気分が悪くなるくらいお盛んだね。げす野郎」


「で、でたらめだ! 名誉毀損で訴えて……」


「あんたがこれまで手を出してきた女のコたちの名前と年齢、それから写真と住所も俺は手に入れてる。
名取家本邸に送りつけようか? それとも名取グループ本社がいい?」



どっちか選べよ。



幹生はそう言って手帳から写真を1枚抜き、


男の前に落とした。



「う……っ」



写真を見た男は、目を見開いて震えだす。



ぶるぶると



大げさなくらいに。

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