きみとベッドで【完結】
幹生はじっとそれを見下ろして、眉を下げる。
「シキ。鍵を男に渡す意味、わかってる?」
「わかってる。あんたは特別な男だから」
「へぇ。どういう風に?」
興味深げに顔をのぞきこんでくる幹生。
あたしはにやりと笑った。
「あんたのことは、親友だと思ってる」
「それは……光栄なような、がっかりなような」
苦笑しながら、幹生は鍵をしっかりと受け取ってくれた。
それにほっとする。
あたしはどこまでこの男に甘えれば気がすむのだろう。
「愛してるよシキ」
あたしの頭の上にキスを1つ落として、
幹生はそう呟いた。
「何番目に?」
「それは聞かない約束だろ?」
そんな約束した覚えはないけどね。