きみとベッドで【完結】

◆心恋‥‥side ANDO

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俺の授業を受ける時、


きみは絶対に俺を見ない。



いつも教科書を見ているか、窓の外を眺めている。


なのになぜか、


俺が黒板に計算式を書きこんでいる時


背中にきみの視線を感じる。



でも書き終えて生徒の方を向くと、


やっぱりきみは俺を見ておらず


机にひじをついてぼんやりと外を眺めていた。



授業中、目を合わせない彼女の気持ちを考えた。


教師をやっている俺がいやなのか。


俺の生徒になるのがいやなのか。



だが考えても、


以前と変わらず俺にはシキの考えは読めない。



「名取」



気づけば愁いを帯びた横顔を見つめながら、


その名前を呼んでいた。

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