きみとベッドで【完結】
大丈夫。
もう震えは止まった。
明日から、学校へ行こう。
きっと先生が心配している。
だからなに食わぬ顔で
「さみしかった?」
って微笑みかけてあげるんだ。
そんなことを考えながら電車を降りたら、
前を歩く人ごみの中に、見覚えのある背中を見つけた。
「あれ。アンドレじゃない?」
「なんでこんなところに……」
「そりゃ決まってるでよう。おまえに会いに来たんだよ」
明るく言って、幹生はあたしの背を押した。
「じゃあ俺はここで帰るよ」
「え? ……なんで」
「お姫さまを守るナイトが2人いても、しょうがないでしょう」
ちゃんとアンドレに送ってもらうんだよ。
そう言って、幹生は電車に戻って帰っていった。