きみとベッドで【完結】

大丈夫。


もう震えは止まった。



明日から、学校へ行こう。


きっと先生が心配している。



だからなに食わぬ顔で


「さみしかった?」


って微笑みかけてあげるんだ。



そんなことを考えながら電車を降りたら、


前を歩く人ごみの中に、見覚えのある背中を見つけた。



「あれ。アンドレじゃない?」


「なんでこんなところに……」


「そりゃ決まってるでよう。おまえに会いに来たんだよ」



明るく言って、幹生はあたしの背を押した。



「じゃあ俺はここで帰るよ」


「え? ……なんで」


「お姫さまを守るナイトが2人いても、しょうがないでしょう」



ちゃんとアンドレに送ってもらうんだよ。


そう言って、幹生は電車に戻って帰っていった。

< 250 / 339 >

この作品をシェア

pagetop