きみとベッドで【完結】

脅しがどうとか、ヤクザがどうとか。



奴の言っていた意味はよくわからなかったが、


たぶんシキの父親が俺になにかしてくるのではないかと心配して、


シキが取り乱していたことはなんとなく伝わってきた。



だが俺は、正直そんなことはどうでもよかった。


俺の教師としての立場が危うくなるかもしれないなんてことは、


その時本当にどうでもよかったんだ。



ただ俺は、ショックだった。



「あんなのあたしは慣れてるんだよ! 別に殴られようが犯されようが、どうだっていい!」



興奮したシキのあのセリフ。


どうやら彼女はこれまで、あの人間のクズのような父親に虐待されていたらしい。


それにもショックを受けたが、


それ以上に、父親にレイプされてきたことを「慣れている」と言い放った彼女に



強いショックを受けた。

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