きみとベッドで【完結】
普段はどこかつかみどころがなく、
俺を余裕をもって振りまわすくせに。
ベッドの中では甘えたがりで、素直で、
消えてしまうのではないかというくらい、儚げになる彼女に惚れた。
ベッドの中で垣間見えた彼女の心に、
男として強く惹かれたのだ。
「……先生。オルハと寝たんですね」
確信を持った声で、浅倉は言った。
ぎくりとして、俺は固まる。
若くても、女は鋭い。
「やっぱり、寝たんだ。……それって、情がわいただけなんじゃないんですか?」
「情だって?」
「そうですよ。だって、変ですもん。先生が女子高生に本気になるなんて」
女が鋭いというより、浅倉が鋭いのか。
俺の多くを知っているわけではないのに、
浅倉は俺の本質をよく理解しているようだった。