きみとベッドで【完結】

頭が固く、仕事中心の思考回路。


危ない橋は渡らずに、堅実に生きる。


夢や冒険に憧れはない。


変わらない平穏な明日があればいい。



それが安藤星次という男だ。



「そんな先生だから、あたしはよかったんです。恋人とか、そういう特別な関係になれなくたって。
あたしは生徒で、先生は先生だから」



つまり、


浅倉は俺の気持ちや考えをとっくにさとっていて。


理解し合わせていたということか。



なんて16才だろう。


まるで俺が子どものようだ。



「なのに、オルハだなんて……」


「いや……あいつのことは、女子高生だとは思っていなかったから」



動揺から、俺はばか正直にそんな言いわけをしてしまった。


情けないにもほどがある。

< 284 / 339 >

この作品をシェア

pagetop