きみとベッドで【完結】


「じゃあ、やっぱり情なんですね」


「それは……」


「絶対にそう。情でもなくちゃ、先生は子ども相手に本気になったりしません」



強い目でまっすぐに見つめられながら断言されると、



そうなのだろうかと考えてしまう自分がいた。



愛ではなく、情だ。



そう言われ、安心する自分がいた。



逃げ道を見つけ、心が揺れる自分がいた。



まだ引き返せるなら……




「確かめてみませんか、先生」


「……確かめる?」


「あたしにも、シキにしたことと同じことをしてみてください」


「ばか言うな。できるわけ……」


「セックスしろって言ってるわけじゃないですよ。
シキにしたみたいに抱きしめて……キスしてみてください」



浅倉の細い体が、俺にゆっくりと寄りかかってきた。

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