きみとベッドで【完結】
音楽室に強く響いた不協和音。
浅倉は茫然と、俺を見上げる。
「先生……?」
俺は口元を手で覆った。
信じられない。
俺はいま、一体なにをした?
浅倉に、生徒に、なにをしたんだ?
体中から血の気が引いていくのがわかった。
「すまん、浅倉」
「なんで……謝るんですか」
「すまん」
浅倉が言ったとおり、確かに目が覚めた。
迷いは消えて、答えが明確になった。
自己嫌悪の嵐と罪悪感を代償に、
俺が手に入れたものは大きい。
「なんで……あたしじゃだめなんですか?」
「……すまん」
「同じなのに」
「え?」
「あたしとオルハは、同じなのにっ」