きみとベッドで【完結】
「シキ……っ」
重い扉がガチャリと閉まったところで、
ようやく俺ははっとしてシキを追いかけようとした。
が、
「先生! 行かないで!」
浅倉に、背中から抱きつかれて動けなくなる。
深い後悔が背中から、全身へと広がっていった。
「先生……お願い。あたしにしてください」
俺はバカだ。
大バカだ。
自分の生徒に、なんてことを言わせているのだろう。
ゆっくりと、しかししっかりと。
俺は浅倉の手を自分の腰からはずさせた。
「すまん浅倉」
「やだ……」
「すまん。……ありがとう。目が覚めた気分だよ。
やっぱり俺は、シキが好きだ」
俺の言葉に、浅倉は床にくずれ落ちた。