きみとベッドで【完結】
みっともない質問だとは思ったが、
格好をつけようとしたところでもう遅い。
「寝たことがないとは言わないけど。そんなつまらない関係ではないよ。
本人に、あんたとはもう寝ないって言われちゃってるしね。わがままな奴で困っちゃうよ」
茅島はどこか楽しげで、
まるでノロケ話しでも聞いているような気分になった。
「俺はね、アンドレ。シキの恋人にはなってやれないの。
せいぜい親友がいいところかな」
「親友? 男のおまえが?」
「アンドレは男女の友情は否定派? 俺はそういうの、あってもいいと思うんだけど」
「興味がないな。俺が知りたいのはシキのことだ」
それ以外のことを聞くのは時間のムダ。
そんな俺の考えを読んだように、茅島は苦笑した。