きみとベッドで【完結】

◆衣衣‥‥side ANDO

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もう1度。


シキとベッドで眠りたい。



その俺の願いは叶った。


俺は恵まれた人間なのかもしれない。




俺の部屋のベッドの上。


腕の中で安心しきった顔で眠るシキ。



艶やかな黒髪となめらかな白い肩を、


俺は慈しみをこめて撫でた。





「好きに呼んでいいよ。先生に呼ばれるなら、どっちの名前でも大切に思える」



シキと呼んだ方がいいのか、


オルハと呼んだ方がいいのか。



優しくゆっくりと抱きながらそう聞くと、


彼女は幸せそうにそう答えた。



いままでは、“名取織羽”という名前が嫌いだったらしい。


呪われた、穢れた名前だと思っていたと、彼女はそう言った。




それなら、本当の名前で呼んでやりたい。



俺が呼ぶことで、自分の名前を大切に思えるのなら。

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