きみとベッドで【完結】
ドラム好きで、女好きの遊び人。
高2だけど、店では22才として働いてる、
とんでもない嘘つき男。
あたしに嘘のつき方なんてものを教えたのは、この幹生だ。
「今日もシキはかわいいね」
嘘の他にも、幹生は薄っぺらいお世辞が得意。
甘い響きの声で、いつも女性客を喜ばせている。
どうしようもない男だけど、
悪い奴じゃない。
「なに飲む?」
「コーラ。グラスも冷たいの」
「はいはい。酒は?」
「いらない」
このあとご飯作らなきゃいけないし、
お酒の匂いなんてさせてたら、また先生がおかしなスイッチ入れちゃうから。
「シキ。また痩せた?」
「んー。そうかな?」
なんとなく、自分の腕を見る。
確かに前よりも、骨が強く浮き出て見えた。
いままでよりは、食べてる方なんだけどな。