きみとベッドで【完結】
そんなに俺はあからさまだったのだろうか。
「安藤先生は人気があるから、女子はよく見てるんですよ。いいなぁ、僕にも幸せわけてくださいよ~」
「彼女いるって言ってたじゃないですか」
「そんなのとっくにフラれてます! ほら、僕退職された先生の代わりにバスケ部の顧問になったじゃないですか。
土日もだいたい練習があるし、休みがなくなっちゃって、すれ違いが多くなって、バイバイですよっ」
「はぁ。それは……ご愁傷様です」
「そう思うなら女のコ紹介してくださいよ~」
「はは。いいコがいたら、そうしますよ」
適当に話を合わせて、
俺は職員室をあとにした。
向かった先は第2音楽室。
クラシック愛好会のメンバーは、ここで昼食をとっている。
俺も一応顧問になったけれど、
愛好会の活動はわりと緩く、自由だ。