危険な誘惑にくちづけを
「きゃ……あ……」

 いつもより、強引にナカに入ってくる紫音の指先に。

 わたしのカラダは、素直に反応して。

 ……びくん、と反り返った。

「あっ……!
 紫音……し……お……ん」

 やるせない感覚が、急に増して。

 わたしは、紫音に抱きついた。

「……そう。
 春陽……
 ……今は、オレのコトだけ……
 ……感じてろ」

「……ん…」

 紫音に、言われるまでもなく。

 わたしは、もう、何も考えられなかった。

 わたしのカラダのナカで踊る、紫音の指に。

 切なくて

 やるせなくて

 泣きそうになりながら。

 わたしは、何度もうなづいてた。



 わたし。

 紫音、好き。

 大好き。

 ……愛してる。

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