怖がり少女と吸血鬼




ボフッ


あたしが突然の出来事に硬直していると、不法侵入者の頭に見覚えのあるクッションが投げつけられた。



「てめぇ…なんでここにいる」


そして、ものすごく不機嫌な…いや、不機嫌を遥かに通り越して地獄のような声が聞こえた。


ああ、黒沢くんの声だ。


その声を聞いて、無意識に安心していることに自分では気付いていなかった。



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