怖がり少女と吸血鬼
 

あたしの背中に、冷たい汗がタラーッと垂れるのを感じた。


「この学校の生徒のフリして、美味しい血の女を探してるらしいよ。

でも血を吸われてる記憶は、吸血鬼に消されちゃうんだって。

だから、身に覚えがないのに
首に噛みつかれた後があったら…

それは…
血を吸われてしまった証…」



「…………」



声を潜め、トーンを低くして真面目な顔であたしを見つめながら話す綾菜。




ヤバい。怖すぎる。

鳥肌たってきた…


 
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