怖がり少女と吸血鬼
 

「綾菜のバカ!
もう帰っちゃうもんね!!」

あたしはガタッと椅子から立ち、鞄を持った。


「えー!ちょっと柚子!?
悪かったって!! おーい…?」

「じゃーね綾菜」


あたしは綾菜が呼び止めるのを無視して図書室を出て、昇降口に行く。


元はといえば、
綾菜の読書の付き合いに、あたしも図書室にいただけ。


今日はもう帰ってやるー!

それで、綾菜も反省するでしょ。


 
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