大好き。

「いいか?ここを代入してー…」



授業開始3分。



うわッッ∑
数学の先生、怖そう!



只今、遅刻がばれないようにそーっと
自分の席へ。




床にぺターッと、体を張り付いて!!



いい、いい♪

この調子で!あと、少し。




なにもなかったかのように「朝からいましたよ?」の
顔で、席に静かに着くんだ★




先生が、黒板に式を書き始めた、と同時に
椅子へ手を伸ばす―




「こら、そこぉ!」




先生が、怖いしかめっ面で指を差す。



しまった~。あたしだッッ
潔く、謝ろうとして立ちかけた瞬間―


――――グイッ



「!?」

「大丈夫♪君のことじゃないから」


頭を優しく抑え、先生の角度から見えないようにする。



「なに寝てるんだ!!」


ホント…。あたしじゃなかった。




それにしても、助けてくれた―



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