涙の分だけ恋をする。
●一章●
・君と出会った日
――――春。
あたしは、公立の中学校に入学した。
小さい時から誰よりも男の子っぽくて、周りの友達は皆男の子だった。
小学生になってスポーツに興味を持ち、特に野球が大好きだった。
あたしのお父さん、お母さんはいつもケンカばかりの毎日で、ある日あたしが小学校低学年の頃に離婚してしまった。
……その日からあたしの生活が変わった。
そして、あたしは中学2年生になった。
「おい、瑠奈!野球しやん?」