砂に書いたアイラブユー
 そして二人で飽きるまで語り合った。


 昼間の灼熱のビーチとは真逆で、クーラーが利いている部屋の中で。


 サイドテーブルにはビール缶を置きっぱなしにしてから。


「奈々」


「ん?」


「眠たい?」


「そんなことないわ」


「じゃあ、しようか?」


「うん」


 僕も奈々も着ていた薄着のシャツを一枚脱いで、交わり始める。


 淡々とした形で入って、より深いところまで。


 僕たちの夜は終わっていない。


 むしろこれからだろうと思われた。


 互いに若さがはち切れんばかりにあるのだから……。
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