砂に書いたアイラブユー
 自分が書く恋愛小説とは関係なしに、どんな作品でも読んでいる。


 執筆に疲れても、散歩と買い物以外は自宅にいるわけだし、物書きはアマチュアだろうがプロだろうが、一日中キーを叩くのが仕事だ。


 僕は原稿を書く合間に、文芸雑誌で百枚ぐらいの読みきりの中篇や短編などを読んでいる。


 好きな作家もいて、読書は欠かさない。


 それに僕は書き物を続けていくうちに、巧拙(こうせつ)が分かりつつあった。


「この作家は上手いな」とか「この作家の作品は面白くないな」など、大体把握できつつある。


 確かにアマチュアでも物凄い筆力で作品を書いてくる人間はいるのだし、かといってプロ作家でも断筆する人が案外多い。


 ただ、最近の文壇の情勢を見ていると、分かることがある。


 それは大御所の作品が売れないという事実だ。


 同時に認められはしていないかもしれないが、ケータイ作家がやたらと多くなった。


 僕も最初はケータイ小説をあまり好ましくは思わなかったし、逆に毛嫌いしているとこ
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