砂に書いたアイラブユー
ろすらあったのが事実だ。


 ただケータイ作家がこれだけ増えてくると、僕も正直参入したいと思うようになって、つい最近、その手のサイトでケータイ小説を始めた。


 そして感じている。


「こんなにアクセス数が多いんだな」と。


 僕は驚いていた。


 たった一作品目でもうアクセス数が五千を超えているのだから……。


 確かにケータイ作家の作品の方がたくさんの人に読まれている。


 僕はその事実を具に感じ取っていたので、自分も何かに憑かれるようにしてケータイ小説を始めたわけだ。


 新しい文芸の形だと思いながら……。


 そして僕は同時に公募用の二百五十枚の原稿を書き終え、賞を主催する社宛にメールで送った。


 一仕事終わった後だったからか、僕は奈々と会えるのを楽しみにしていた。

< 44 / 119 >

この作品をシェア

pagetop