砂に書いたアイラブユー
 カフェテリアでアイスコーヒーを飲みながら待っていると、約束の午後一時に彼女がやってきた。


「待ったでしょう?」


「いや、そんなに。暇があったから、読書してた」


「執筆お疲れ様」


「ありがとう。……君も図書館に通い詰めてるんだろ?」


「ええ。四年生になったら、丸々一年間ぐらい、留学のために語学と専門分野の勉強をするわ」


「そう。頑張ってね。俺も応援してるよ」


 僕がそう言って、コーヒーの入ったグラスに口を付ける。


「あたしも飲み物頼んでくるから」


 奈々がそう言い、立ち上がってカウンターに行き、飲み物にアイスティーとドーナツのセットを注文した。


 僕が、

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