砂に書いたアイラブユー
「ドーナツなんか食べると、太るんじゃない?」
 

 と言うと、奈々が、


「大丈夫よ。ちょっと太るぐらいがちょうどいいんだから」


 と言って、ペロッと舌を出した。


 昼過ぎのカフェテリアには学生が多数集まっている。


 ここはキャンパスでも学生が一番多く、食堂で食事を取ったら、皆すぐに来るのだった。


 僕たちは寛ぎ続ける。


 奈々が切り出した。


「実はね、奨学金のことなんだけど……」
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