砂に書いたアイラブユー
「ありがとう」

 
 すると奈々が突然口付けてきた。


 唇同士が最初は緩く、そして数秒の後にディープなそれへと変わる。


 僕たちはキスし合った。


 何度も何度も繰り返し口付けながら、同時に抱きしめる手も強くする。


 僕は奈々の乳房が僕の胸に当たるのを感じ、愛おしさが込み上げてきたのか、


「エッチしよう」


 と言ってみた。


 彼女も首を縦に振って応じる。


 僕たちはベッドの上で絡み出す。


 つい数週間前の夏の夜のように過ごしにくくなく、互いに呼吸を荒げながら交わる。


「あ、あっ、あーん……」


「ハアハア……」
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