砂に書いたアイラブユー
 僕も奈々も部屋の窓を開けて、冷たい風を入れながら、リラックスしていた。


 時を見計らって、口付けを交わす。


 長めのディープキスも続いた。


 そして僕たちはまた抱き合う手を強める。


「奈々」


「何?いきなり改まって」


「好きだよ」


「あたしも」


「これからもずっと一緒にいたい」


「うん。そう思ってる」


 奈々が頷くと、僕が言った。


「これが幸せってやつかな?」


「ええ。ささやかでガラス細工みたいに壊れやすいけどね」
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