砂に書いたアイラブユー
 だが、やりがいはあった。


 恋愛モノばかり書いてきているので、新しい挑戦となりそうだ。


 僕はその日から早速書き始めた。


 五百枚の原稿というのは並大抵じゃないぐらい多い。


 しばらくは奈々と会えないかもしれない。


 互いに忙しいのだから……。


 それに夢を追い続けているのだから……。


 たとえそれが似ているようで、実際は全然違う方向だとしても……。


 夢に向けて前進するのみだ。


 まだお互い若いし。


 そして可能性もたくさんあるし。


 そう思えれば、今の孤独も決して無駄にはならないと思っていた。


 何かあったら、電話したり、メールのやり取りをしたりして近況を探ればいいわけだか
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