砂に書いたアイラブユー
　その頃には僕は大学を辞めているものと思われる。


　その代わり、奈々との付き合いは続けていくつもりでいた。
　

　大学中退の僕を彼女は自分の恋人として見てくれると思ったからだ。


　奈々はその頃には留学の準備を整えて、単位もほとんど取り終え、学校に出てこなくても済むようだった。


　僕は元々、今の大学に全く未練がない。


　別にどうでもいいのだった。


　ただ、一つ言えるのはこの大学に入学したことで、僕と奈々は出会えて、恋人同士で付き合えているということだ。


　彼女と相思相愛の関係になれたのは、おそらく何かの巡り会わせだろうと思われる。


　そして僕は学校を辞めても、奈々との恋愛は続けていくつもりでいた。


　たとえ彼女が外国留学したとしても、今は国際電話やメールがあるし、別に分かれるわけじゃないので構わなかった。


　奈々が帰ってきてから、二人でまた一緒に過ごせばいいと思っていたからだ。

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表紙・目次

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