あなたが触れる度に


「…何、やってんの?」


目をゆっくりと開ける。
瞑っていた、目を。


聞きなれた声。
それと共に、血の気が引くのがわかった。


「…なに…触られてんだよ!」


―ドンッ!!


その反動で楠本さんの胸ぐらが掴まれた。


どうして、どうしてここにいるの?


「おい!お前、菜々の何なんだよ!」


「やめて!雅樹…!」


どうして、雅樹がいるの…?






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