あなたが触れる度に
明るくは、なれないでしょう。
そう口にする元気もなく、
私は下を向いた。
今日は快晴だった。
雲一つない。
「菜々、雅樹くんのこと、本当にいいの?」
そんな質問、今は何とも言えない。
雅樹は私といて、幸せだったのだろうか。
雅樹は、心から笑えていたのだろうか。
今更と思う疑問が、
次から次へと溢れだす。
恋愛はやっぱり嫌いだ。
…違う。
私の優柔不断の性格が、
そうさせてしまうのかもしれない。