あなたが触れる度に
「へぇ〜。カットモデルなんていいじゃん!だって無料でしょ?
いいわ〜、代わりにやらせて!」
そう言ってあははと笑うのは
高校から一緒の、丸山美紀。
大学でも同じ学部で、常に一緒にいる。
私の善き理解者、だと思う。
「でも私、髪切るつもりないし。それに……」
「俺が長いのが好きだって言ったから?」
―この声は…
「雅樹くんじゃん!」
「おはよ、美紀ちゃん。」
美紀ににこりと微笑んで私の手元から名刺を取り上げた。
「あ!ちょっと…
「カットモデルとか、かっけぇな。やってみれば?
俺もお前の髪、好きだし。」
さらっと私の髪に触れる。