もっと、Kiss。


「それで全部?」


「うん…多分、全部」


「功太はそんなこと思ってたんだね?…不安にさせちゃったんだね?…ごめんね?」


「あ、や…柚莉亜が謝るようなことじゃないから…」


「でもね、功太?」


「…ん?」



「私は、経験がないからとか、年下だからとか、そんな事関係ないんだよ。

功太が好きだから、キスしたいって思ったんだよ、触れたいって思ったんだよ?」


そう言って功太の手をまたギュッと握った。


「…やっぱお姉さまには適わないやっ」


功太はそう言うと、笑顔を見せた。


「どゆこと?」


「…ん?柚莉亜には適わないなって」


「ふっ、功太は可愛いすぎなんだよっ」


「…その言葉、柚莉亜に返すよ」


握りしめていた功太の手は私の手を離して、私の頬に添えた。
< 17 / 24 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop