もっと、Kiss。



「ふっ、功太、手震えてるよ?」


私の頬に添えられた手は微かに震えている。



「緊張してんのっ!」


「あ、怒った」


「怒ってない、」


少し笑うと、功太の顔が変わった。
…と言うか真剣な表情になった。


「…功太?」



「しっ、黙って…」


功太の声がした瞬間に軽く重なった唇。


離れた顔を見ると赤くなっている功太がすごく可愛かった。愛しかった。


「…しちゃったね」


功太の顔を見て、ふふっと笑顔を見せた。


「…すげー、緊張した…けど」


「…けど?」



「…もっかいしていい?」


「…何度でもどうぞ?」


「やっぱ柚利亜には適わねー」


そう言って顔を見合わせ、笑い合い、何度も唇を重ね合った。
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