天使になれなかった。


いきなりベットに押し倒されたあたしは成すすべもなく制服をひきはがされた。

抵抗を恐れるかのような力に潰されそうになる。

あっと言う間に裸体を晒されたあたしは、卑しい微笑みを浮かべ荒い息づかいをしながら胸をまさぐるオトコをボーッと見上げていた。


「すごく、綺麗だね」

「んッ……」

「ほら、もっとおじさんに可愛い声を聞かせて…」


舌のネットリした感覚が全身を這う。

オトコの生暖かい体温があたしの冷えた体温にリアルに伝わって寒気がした。


あたしのすべてをイジりつくす。



目を閉じれば、シャンデリアの輝きなんて一瞬で消滅していた。


真っ暗な世界では息遣いと感触が鮮明に伝わる。

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