運命なんて信じない。


この本は、代々アリアス王家に伝わる予言書で、予言者はライフォーンという人です。


この予言書は、約2000年前に書かれた物なのですが、2000年前から今まで起こった歴史を揺るがすような大きな事件は、全て載っています。


しかも、その事件が起こった年、日付、原因や関係者までピッタリなのです。


サリはボロボロの本を捲り、一番後ろのページを読み上げました。


「……2024年、2月29日……死神、再び降臨…世界崩壊………」


(今が2023年の10月4日だから……)


あと4ヶ月もありません。


サリは唇を噛みました。


(あたしは……今まで何をやってたの……ッ!!?


あたしが世界崩壊を止めなかったら、故郷のみんなも死んじゃうのに……!!!)


サリは、6年前から帰っていない故郷の仲間を想います。



ゴンゴン


「なぁ、いる?」


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