涙。
そして。
どうして、お母さんが謝るの?
何も悪いコトしてないのに?

「…ううん。いいよ。」

精一杯に首を左右に振ってた。

そしたら、お母さんは少し嬉しそうな顔になった。

そして、気付けば、もうお父さんの姿は見えなくなっていた。

「…帰ろうか。」

大きく頷いた。

両手でお母さんの手を握りしめて来た道を戻る。

私達の町に帰る。

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