開かない窓

第二章 理由

捜査状況

この後しばらく悠里と話して俺は受話器を置いた。正直自分が何を話したのか記憶に無い。
ただ機械的に受け答えをしていただけだった。
「駄目だな、これじゃ……」
自虐的に呟くと、荷物を持ってゆっくりと家を後にした。

学校の門付近に行くと、警官の制服をきっちりと着た厳つい顔の男性が２人背筋を伸ばして立っていた。

それに構わず門をくぐろうとしたら、1人の警官に呼び止められ
「現在ここは立ち入り禁止だ。」と注意された。

立ち入り禁止だと言われても、俺はこの学校の生徒なのだから校舎に入る権利はある。
「学校に入りたいんですけど」と言い返したが、
「いいから帰りなさい！！」と拒否を許さない高圧的な態度と口調で怒鳴られた。