開かない窓
「もうそろそろ陸上部終わる頃じゃない?」

「あっ・・・・・」
その言葉に俺は腕時計に目を落とした。20時15分・・・・もう2時間近く経っていたのか。
あっと言う間だったな。

グラウンドに目を向けると、何人かの生徒が後片付けをしている。

「じゃ僕ら、先に帰るね」
「お疲れ様でしたっす」

ふあぁぁ~と大きく欠伸をしてみせるちはや。

「え、ああ・・・・・・じゃあ、また明日な。」

正直、今日は異様に疲れたので、自分も今日はこのまま帰宅する事を考えたが、頼の件で気まずさもあってか、ちはやと帰る気が到底起きなかった。

「うん、バイバイ~」

ちはやが去った後、俺は1人月岡先輩を探しに、陸上部の部室へと足を運んだ。
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